今年度になって読書のペースが遅くなりました。最近読み終えた本が400ページを超える大作だったので日にちがかかりました。それでもとても良かったので紹介します。2人の姉妹の40年にわたる日々を軸に周囲の人とのつながりを丁寧に描いています。水車小屋のネネがみんなを元気づけ、励まします。
親子の亀裂、その後の姉妹の独立。18歳の姉が母と決別し、8歳の妹を連れてに新天地に向かう。この2人を周囲の人と水車小屋のネネが優しく見守り、支えていく。2人が大人になり、今度は人を支える側に立った時に起こる震災、コロナ禍。人の絆が深まり、妹は周囲の「良心」のおかげで自分が育ったと振り返ります。最後に改めて表紙の絵を見るとジーンと来ます。長いけど、読んでほしいです。図書館にあります。作者の津村記久子さんは大阪の府立高校の出身です。